遠投が必要な場面が多いカゴ釣り。飛距離アップに重要なキーポイントとなるのが、リールに巻く道糸です。カゴ釣りで主に使用される代表的なラインである、ナイロンとPEラインのそれぞれの特性を説明します。
遠投カゴ釣り、ナイロンとPEどちらがよいですか?
ナイロンライン
● ナイロンラインのメリット
PEラインに比べるとライン径が太く張りがあるので、穂先に絡むトラブルが少ないです。またライン自体に伸縮性があるので、大きな魚がヒットしても、道糸全体がクッションとなり、バラシ軽減につながります。
視認性の良いカラーがバリエーション多く販売されているので、潮流の早いポイントでのラインメンディング(道糸修正)や、ナイターのカゴ釣りでもよく見えて扱いやすいです。
価格もPEラインに比べると安価で購入でき、頻度良く巻替えすることで強度を補うことができます。
● ナイロンラインのデメリット
デメリットと言えば、やはり飛距離と強度の低下です。その原因はやはり糸の太さにあります。ナイロンラインでPEラインと同等の強度を求めたら、線径が太くなってしまうのです。
また糸の性質上、吸水性の高いナイロンラインは劣化が早いことから、使用回数に関わらず、定期的な巻替えが必要となります。
リールの適合糸巻き容量も必要になり、必然的にリールサイズが大きくなってしまうことも挙げられます。
釣具屋スタッフG、一押しのナイロン道糸
サンライン 遠投K.B 《カゴブッコミ》
「P-Ion」搭載によりコーティング寿命が大幅アップ!太い号数を使っても糸よれがしにくい柔らかめになってます。遠投しても見やすい蛍光オレンジカラーです。
PEライン
● PEラインのメリット
カゴ釣りの魅力のひとつとも言えるのが、遠くに仕掛けを投入できる飛距離です。
PEラインは、ナイロンラインに比べて強度が高く、その分細糸を使用できるので、飛距離が出せます。また伸びがないので感度がよく、深い水深でのアタリが明確に出るのも特徴です。
糸よれによるトラブルも少なく、キャスト時のガイドの糸抜けは抜群です。スムーズに糸が放出されて気持ち良く飛距離が出ます。
またPEライン専用のコーティングスプレーが多く販売されており、釣行後のメンテナンスをしっかり行えば長期間の使用も可能です。メーター毎にマーキングされている製品が多く、潮流の速さ把握やカウントにも役立ちます。
●PEラインのデメリット
デメリットは、素材の性質上、絡むと解き難いことです。そのため、ライントラブルには十分注意が必要となります。
風が強い時、穂先に余計な糸のタワミがあると、すぐにガイドに絡みます。夜釣りなどでは気付かずにそのままリールを巻き、穂先が折れてしまうこともありますので要注意です。また、巻き取り時のテンションにムラがあると、バックラッシュが起きやすくなり、修復は困難です。
風に煽られることも弱点で、横からの強風にはラインが取られやすくなります。
PEラインは撚糸なので擦れに弱いのも特徴なので、置き竿や足元の岩カキなどには注意が必要です。長期間使用すれば、ガイド摩擦による劣化も起きます。ラインの表面が毛羽立ってきたり、マーカーの色が褪せてくれば巻替え時です。ナイロンでも切れる時は切れますが、PEラインの方が断然、擦れに弱いです。
釣具屋スタッフG、一押しのPEライン
デュエル HARDCORE X4投
コシ、張りがあるPEライン。トラブルの原因である、しなやかさが少ない為、トラブルを回避。4本編みですが強度もバッチリです。
まとめ
ちなみに…、私の場合、風のある日の釣行も多く、夜釣りで置き竿をもするため、ライントラブルが少なくて傷にも強いナイロンを選んで使っています。飛距離優先か、トラブル回避を優先かは、それぞれの釣り場によっても違ってくるので、一概にはどちらが良いとは断定できません。
初めての方や入門者の方は、どちらを選ぶかは実際使ってみないと分からない事も多いと思いますが、少しでも参考にしてもらえたら幸いです!