エギには号数サイズとは別に、水深や状況で使い分けることのできるタイプバリエーションががあります。初心者の方はもちろん、みなさんはエギング釣行の際、どのくらい使い分けているでしょうか?今回はシャロータイプ、ディープタイプのエギの使い方について解説します。
《エギング初心者の疑問》エギのタイプ、シャローorディープの特徴と使い分けを教えて!
シャローとディープって何?
エギング初心者の方に、突然「シャロー」や、「ディープ」と言われても、分からないことが多いと思いますので、エギングでよく使われる、この二つの言葉の意味を説明します。
まず、シャローは、水深が1m~2mと比較的水深の浅い場所を言います。もともと水深がある場所で、干潮時に水深が浅くなる場所でも、同じく総称してシャローと言います。
ディープは、シャローと反対を意味する言葉で、水深の深い場所のことを指します。
ちなみにアオリイカは、水深が1m以上であれば、エギングで狙って釣ることができます。
エギのタイプと特徴
エギのタイプには、大きく分けて、シャロータイプ、ディープタイプ、ノーマルタイプの3種類のタイプがあります。
●シャロータイプ
(ハリミツ) エギ 墨族 零王 3.5号 シャロータイプ #アイスイワシ
シャロータイプのエギの特徴は、同じ号数のエギでも重量が軽く沈降速度が遅いので、水深の浅い場所で、最も効果を発揮するタイプです。直ぐに着底してしまう水深の浅い場所では、フォール時間をより長くできるメリットがあります。
しかし重量が軽い分、ダートの動きをさせた時に幅が狭くなってしまい、メリハリある動きが弱いデメリットがあります。
●ディープタイプ
ディープタイプのエギの特徴は、同じ号数のエギでも重量が重たく、水深の深い場所で最も効果を発揮するタイプです。
沈降速度が速いので、底取りが早くできるメリットがあります。
しかしディープタイプのエギは、ラインに張りを持たせ沈める「テンションフォール」をする時に、フォール姿勢を保つことが難しいデメリットがあります。
●ノーマルタイプ
Kanji International クリックス プロスペック 3.0寸 アジ/レッド
ノーマルタイプのエギは、シャローとディープの中間で、それぞれのタイプの基準となります。
近年ではメーカーによって、シャロータイプより重量が軽いスーパーシャロータイプや、ディープタイプより重量のある、スーパーディープタイプが販売されています。
どのタイプにも使うポイントや状況によってメリット・デメリットがあります。しかし年々デメリットは改良されつつあり、メーカーによってはシャロータイプやディープタイプでも、エギング初心者がより扱いやすいエギへと進化しています。
エギのタイプの見分け方
エギのタイプの見分け方ですが、まず各メーカーによってエギのタイプの呼び方に違いがあることを覚えておきましょう。
●シマノのエギ … シマノ社では、シャロータイプ系をSS(スローシンキング)、ディープタイプ系をFS(ファーストシンキング)と呼んでいます。
また、FSより重量の重い、DF(ダブルファーストシンキング)等があります。
●ダイワのエギ … ダイワ社では、シャロータイプ系を「S」、ディープタイプ系を「R」と表示しています。
このように各社で違いがありますので、購入する時はメーカー内の複数のエギの重量と沈降速度を比較していくと分かり易いです。
また釣り座で、どれがシャロータイプ?ディープタイプ?と分からなくなった時は、エギのシンカーにサイズが表記してあることがありますので、シンカーを確認してみて下さい。
その他、シンカーの大きさを比べても判断することができます。
エギのタイプの使い分け
それぞれのタイプの特徴や見分け方が分かったところで、どのように使い分けをしていくのか解説します。
●ノーマルタイプ
ノーマルタイプのエギは、シャロータイプやディープタイプのように釣り座の状況に応じて、それぞれの特徴が発揮できるように開発されたエギではありません。しかし逆を言えば、シャローやディープの中間として幅広く使うことができる、ある意味万能タイプと言えます。どんな状況でもまずはノーマルタイプのエギで探る、パイロット的な役目も果たします。
初心者の方はエギングに慣れるまで、シャロータイプやディープタイプではなく、幅広く使えるノーマルタイプがいいでしょう。
●シャロータイプ
先に「エギのタイプと特徴」で少しご紹介しましたが、シャロータイプの基本的な使い方として、水深の浅いポイント(シャローエリア)で、ディープタイプは水深の深いポイント(ディープエリア)で使用します。
しかし、通常のフォールスピードでは反応を示さない、警戒心の強い春のアオリイカに対しては、水深の深いところでゆっくりとエギをフォールさせ、じっくりとエギをアピールさせる事も有効です。その際に、沈降速度のゆっくりなシャロータイプのエギを使用します。
●ディープタイプ
また、ディープタイプも水深があるポイントだけの使用ではなく、シャローエリアの藻場の奥までエギを落として、エギの重量を利用して長めにステイさせる時や、潮の流れが速いポイントで、エギが流されないようにフォール姿勢をしっかりと保ちたい時にもディープタイプを使用します。
まとめ
シャロータイプとディープタイプは、シャローエリアやディープエリアだけで使うという概念にとらわれず、その時々のシチュエーションで使用すると、エギ本来の能力を最も効果的に発揮させることができます。
シャロータイプやディープタイプを使いにくいと感じた時はノーマルタイプに変更し、エギングを楽しみましょう。
潮の流れが速い、強風が吹くのようなコンディションでない限り、ノーマルタイプでアオリイカは十分に狙うことができます。
各社多くのシャロータイプ、ディープタイプのエギを販売しています。各社それぞれの特徴を活かした作エギが多くあり、どこのメーカーが良いかは一概には言えませんが、シャロー、ディープで言えば、研究に研究しつくされたYAMASHITA社のエギを一度は試すことをおすすめします。