大分県は磯のクロ釣り(グレ釣り)がとても盛んなエリアです。
がまかつやマルキユーのグレ釣り大会決勝戦が行われる米水津や、かつてはロイヤルカップやWFGが開催された鶴見など全国的に有名なグレ釣り場がありますが、その周辺にも深島や蒲戸などのすばらしい磯場があります。
また、2020年からはがまかつのテスターとして活躍する猪熊博之さんが、大分県中部の津久見で渡船業を始めるなど、大分県の磯場は話題に事欠きません。
このように磯のクロ釣りが盛んな大分県ですが、時期によっては堤防からも40cmを超えるクロがよく釣れています。
大分県の波止のクロ釣り場として真っ先に上がるのが、津久見市四浦半島にある間元港です。
間元港は四浦半島の先端にあることから潮通しがよく、港の周辺が磯場に囲まれていることからクロの着きが抜群によいポイントです。
間元港は10年に一度くらい、大分県内のどの沖磯よりも型揃いのクロが釣れる年があります。
竿頭で言えば、40~45cmクラスを5枚前後、30cm以上を軽く2桁も!(当たり年の場合)
米水津や鶴見の磯に比べると毎年の安定感が劣るものの、爆発力に関してはどの磯にも負けないトップクラスのポテンシャルがあります。
間元でのクロ釣りについては、通常の磯釣りよりもエサ取りを意識した釣りを組み立てなければなりません。
普段からエサが間断なく入り続ける波止は、磯以上に小魚が多いものです。
そのため、磯以上にテクニカルな釣り場でもあります。
特に間元はアジが多い釣り場ですので、状況によっては潮待ちする時間帯が長くなることもあります。
釣り方は遠投釣りが基本です。
やみくもに遠投ができればよいのではなく、マキエと仕掛けの正確な投入が絶対条件になります。
マキエと仕掛けの正確な投入とは、マキエを先に打ったら、マキエの帯のど真ん中にウキを投入すること。
もしくは仕掛けを先に投入したら、マキエをウキにピンポイントで打ち込む精度の高いコントロールのことです。
概ね20mの距離でこれができれば、間元でのクロ釣りのスタート地点に立つことができます。
基本的には先打ちマキエに仕掛けを後から投入するのがここでのセオリーですが、状況によってはその逆もあります。
遠投釣りでクロを狙うのが基本ですが、手前も時々狙う必要があります。
その理由は、手前で大型グロの実績があるからです。
エサ取りが急に少なくなったり、潮流の変化があったときには、手前を探ってみると型のよいクロの一発があるかもしれません。
クロのタナは高水温の梅雨時期は矢引から1ヒロ、晩秋から初冬が1ヒロ前後をイメージしましょう。
間元と同様にクロがよく釣れるのが鶴見の波止です。
鶴見の波止の中でも特にクロの実績があるのが羽出港、広浦港、梶寄港です。
これらのポイントでの釣り方は、基本的には間元港と同じです。