夜のタチウオ狙いで人気のウキ釣りでは、ハリ周りの仕掛けが数種類あります。
どの仕掛けでもタチウオは釣れるのですが、状況に応じた使い分けができれば、更なる釣果アップが可能です。
そこで今回は、タチウオのウキ釣り入門者に向けて、タチウオのハリ周りの仕掛けの特徴と使い分けを解説します。
【タチウオのウキ釣り】ハリ周りの仕掛けの特徴&使い分けを解説
1本バリ仕掛け〜シンプル・イズ・ベスト
ワイヤーハリスにハリだけのシンプルな仕掛け。
ハリが一つだけなので、フッキングを成功させるのに心細い気がするかもしれません。
フッキングさせるのは慣れと技術がいるものの、仕掛けがシンプルな分だけ、タチウオの食いがとてもよい仕掛けです。
チョン掛け
キビナゴの目、もしくは目の周りの固い所にハリをチョン掛けします。
浮遊感のあるエサの動きを演出できるので、タチウオの食いがとてもよいです。
フッキングさせるのが難しいので、慣れが必要です。
通し掛け
目の周りの固い部分にハリとワイヤーを通してから、ハリをキビナゴの背の固い部分に刺します。
チョン掛けに比べてフッキングが簡単になります。
アタリ重視のチョン掛け、フッキング重視の通し掛け
アタリの数を重視するのであればチョン掛け、フッキング成功率を上げたいのであれば通しかけを推奨します。
なお、筆者はいつもチョン掛けでタチウオ釣りを行っています。
何度も練習を行えば、チョン掛けでもフッキング成功率を上げることが可能です。
ちなみに、筆者のチョン掛けでのフッキング成功率は、
タチウオの高活性時で9割
食い渋り時で6〜7割です。
段差バリ仕掛け〜どうしてもフッキングさせたい
ワイヤーハリスに、2つのハリがセットされています。
ハリが多い分だけ、1本バリよりもフッキングさせるのが簡単です。
ただし、ハリが多い分だけタチウオの警戒心が高まり、比較的アタリが少なくなります。
フッキングさせるのが苦手な方、もしくはタチウオが高活性の時に使うのがよいです。
水平バリ仕掛け〜エサの自然な状態を保つ
エサを自然に近い水平状態に保てるので、タチウオの食い渋り時に効果があります。
ハリが多いのでエサを刺す時、釣れたタチウオの口から外す時に手間がかかります。
1本バリ仕掛けを推奨
これらの仕掛けの特徴と私の経験から、それぞれの仕掛けの比較を行います。
食いの良さ、つまりアタリの数の多さ 1本バリ>水平バリ>段差バリ
ハリが少なくて、浮遊感を演出できる1本バリ(チョン掛けが特によい)が断然、アタリが多いです。
時々、水平バリの方がよい時もあります。
食いの渋い時の段差バリは、NGです。
フッキングの難易度 段差バリ>水平バリ>1本バリ
ハリが多い分だけ、段差バリが有利です。
水平バリもハリが多いですが、段差バリよりも若干、難易度が高いです。
1本バリは、初心者が挑戦するにはかなりの難易度です。
手返しの速さ 1本バリ>段差バリ>水平バリ
1本バリが、素早いエサの付け替えが可能。
それに加えて、ハリが1つなので、タチウオの口からフックを外すのも簡単で速いです。
以上のことから総合すると、筆者は1本バリ仕掛けの使用を推奨します。
ただし、タチウオのウキ釣りを、定期的に真剣に行いたい人に限ります。
1本バリ仕掛けは、タチウオのフッキングに慣れるまでに、何度も練習釣行しなければ上達できないからです。
その代わり、1本バリでのタチウオのウキ釣りが上手くなれば、釣果アップすること間違いありません。
なお、たまにタチウオのウキ釣りをたしなむ程度であれば、アタリの数よりもフッキング成功率を重視して、水平バリか段差バリの使用を推奨します。
ワイヤー仕掛けの注意点
デカタチウオ狙いは、ワイヤーの長さが30cm以上
タチウオが勢いよくエサを吸い込んでしまうと、喉奥にフッキングします。
それが身の幅・指5本以上のタチウオであれば、ハリから20cm程度までのラインも飲んでしまうので、結び目の上(ナイロン部分)から切られることも。
デカタチウオ狙いであれば、ワイヤーの長い仕掛けを選ぶようにしましょう。
キンクのついたワイヤーは交換
ワイヤーハリスは丈夫とはいえ、タチウオが渾身の力で噛みしめれば、当然キンクができるものです。
キンクはタチウオの食いが悪くなる原因になるので、すぐに新品と交換しましょう。
なお、キンク部分が痛むことで強度が低下し、ワイヤー切れの原因になることもあります。
食い渋り時は、8号程度のフロロカーボン
掛けた魚を、必ず獲るのが釣り人のマナー。
とはいえ、ハイプレッシャーやタチウオの気分(?)で食いの渋いことなんてしょっちゅうあるもの。
どうしても、タチウオの食いの渋い時は、ワイヤーの代わりに8〜10号程度の太いフロロカーボンハリスを使ってみては?
シルエットが変わった途端に、いきなりタチウオがバイトして来るなんてこともあります。
ドラゴン級のデカタチウオ狙いには、NGですよ!
食い渋り時はスナップ、サルカン使用せず
細かなことですが、スナップやサルカンのシルエットを嫌って、タチウオが食い渋ることもあります。
そんな時は面倒でも結束具をサルカンだけにしたり、直結してみるのもよいでしょう。
ハリ周りの仕掛けを理解し実践すれば、ウキ釣りでタチウオを爆釣させることも夢ではありません!
タチウオのウキ釣りに、チャレンジしませんか?